ー広島市西区にある幼稚園です。己斐みどり幼稚園は小学校へのスムーズな移行を真剣に考えますー
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こんなところです
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こんな考えです
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みなさんと一緒に
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気になる子
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(C) 2011 koimidorikindergarten |
子どもはなかなか親の言うことを聞かないものです。(しかし、親のすることは良いも悪いも真似ますが・・)
「何回言ったらわかるの!」の言葉をお子様に発しながら、つい厳しく叱ってしまうのが親です。
親ならこその言動です。わが子の将来を考えて、少しでもいい子にさせようとつい力を入れすぎてしまいます。
しかし、そのような状況が続けば、そのうち子どもの心は追い詰められ、子どもの行動に変化が見られてきます。たとえば、落ち着きがない、突然キレる、激しい反抗、暴力行為やいじめなどの行動をとるようになってきます。
これらは本来持っている性格や特性とは異なり、心を追い詰められた結果発症してしまう“2次症状”といわれる症状です。
子どもに対する暴言や暴力、ネグレクト(教育の放棄・怠慢)などの虐待行為はもちろん、大人からの“しつけ”と称された過度の注意や叱責を受け続けた場合に発症してしまうことがあります。
この症状がさらに続くと、行為障害(反抗的で攻撃的な非行行為、犯罪行為を繰り返す状態)まで発展することもあります。
しつけは必要ですが、感情に任せての叱り、子どもの心を追い詰める言葉での叱りは控えたいものです。
小学校以降に問題を起こすより、言うことを聞かない今のほうがずっと気が楽ですよ。
冒頭にも言いましたように、子どもは親の言うことは聞かないものです。
親の言うことを聞かないということは、自分の思いを十分発揮しているということです。
幼少期に自分の思いを十分発揮し、それを許された体験をしておくことが、幼少期以降になって、他者の言うことを素直に聞くことにつながるのです。
一見すると逆のようでしょう?でも、それが現実です。
ボールに空気を入れすぎると破裂してしまうように、子どもに大人の価値観を注入しすぎると子どもは破裂してしまいます。
つまり、過度に言うことを聞かせようとしつけをしていると、逆に言うことを聞かない子になってしまう可能性があるということです。
子どもたちの将来を見据えて、人の言うことを素直に聞ける子になるために、今はしっかり子ども自身の思いを発揮させ、それを許してやってください。
「まぁ、いいか。」と・・・。
一度や二度言ったくらいでは親の思う行動はとらないものです。同じことを何回でも繰り返すでしょう。そのたびに感情的になってしまうのも十分分かりますが、そこを
ぐっと忍耐強く子どもにかかわられるように、少しずつでも努力できればいいですね。
子ども達も親に叱られないように努力しているのですから。
この機会に、オレンジリボン運動を通して、子どもの心の叫びを、耳を澄ませて聞いてみましょう。
園長 徳永悦子