ー広島市西区にある幼稚園です。己斐みどり幼稚園は小学校へのスムーズな移行を真剣に考えますー
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こんなところです
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こんな考えです
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みなさんと一緒に
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気になる子
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(C) 2011 koimidorikindergarten |
11月のメッセージに「小学校以降に問題行動を起こすより、言うことを聞かない今のほうが気は楽ですよ」と書きましたが、今月はその続きです。
本園の入園パンフレットやホームページに、子どもを気に置き換えて
乳幼児期の大切さを記載しています。木の「根っこ」がしっかりしていれば、「幹」から「枝」になり、やがて木に葉や実が付いてきます。
どの子も、「将来自立した大人に育っていってほしい」「問題行動を
とらない子に育ってほしい」と保護者も保育者も誰もが願っていることではないでしょうか。
そこで、最近読みました本を紹介しますので、参考にしていただければと思います。
題名:非行の予防学-思春期の問題行動から見た幼児教育の大切さ-
著者:佐々木光郎(家庭裁判所調査官、静岡英知学院大学人間社会学部教授)
出版社:三学出版
『私は家庭裁判所の調査官として、30年間余にわたって、思春期の子どもの非行と向き合ってきた。
これらの問題行動はある日突然表れるものではなく、それまでの毎日の生活の積み重ねの結果であることがわかった。特に、幼児期において、どのような養育環境の中で過ごしてきたのかが大切であると実感した。
非行の子どもの幼児の時を見ると、それからの豊かな育ちのための「土台」(本園でいう根っこの部分、身の回りの生活環境、習慣)がないがしろにされ、小学校高学年から中学年の時期にかけての問題行動の遠因となっている。
幼児期の「土台」がしっかり築かれた(手塩にかけた子育てがされた)ものは、仮に決められた枠から外れる事があったとしても、すぐに止めて健常な姿に戻る。自分をいさめる力、すなわち「非行をしない力」(あるいは「
人に迷惑をかけてはいけない力」)が育っているからである』
いつも叱られてばかりで緊張している家庭では、自分を出すことができません。
親の言いなりになる「いい子」でいる他はありません。
その「いい子」が、高学年になって問題行動を起こすことがあるそうです。
問題行動を起こさない子にするために、今、幼児期に大切なことは、
食事、絵本、家庭行事をいっぱい体験している子どもは、仮に思春期に問題行動を起こしたとしても、立ち直りが早いですし、むしろ普通の子ども以上に立派な子どもになっていく。
と、著者の佐々木氏は書いておられます。
「自分を愛してくれるお父さん、お母さんと一緒で楽しいな」「お父さん、お母さん大好き!」
そんな親子関係が大切なのですね。
園長 徳永悦子