ー広島市西区にある幼稚園です。己斐みどり幼稚園は小学校へのスムーズな移行を真剣に考えますー
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こんなところです
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こんな考えです
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みなさんと一緒に
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気になる子
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(C) 2011 koimidorikindergarten |
突然ですが、「やさしい虐待」という言葉をご存知ですか。
最近テレビで放映されましたが、それを見るまで私は知りませんでした。
昨年12月中旬にNHKの「クローズアップ現代」(やさしい虐待〜良い子の異変の影で〜)
という番組を見てはじめて知りました。
児童虐待といったら、暴力や暴言など直接子どもを傷つけるものですが、一見子どもには良かれと思える教育やしつけも過度に押し付けることで、子どもの心をがんじがらめにし、暴力的虐待と同様に心を蝕んでいくという
ことなのです。これを「やさしい虐待」というそうです。
子どもは本来「甘えやわがまま」の感情を持っているのが当たり前です。それが自然で、それが本来のあるべき姿なのです。
親が良かれと思ってする過剰なしつけや教育は、本来持っている自由奔放な感情を押しつぶし、心を閉ざしていくのだそうです。
親のしつけや教育がたとえ、「社会的にみて好ましいことでも」です。
勉強ができて、しつけも行き届いた自慢の子が、突然学校に通えなくなったり、自室に閉じこもってしまう、いわゆる「良い子の破綻」です。
「将来子どもを失敗させたくない、不幸にさせたくない」という親の気持ちと、「親に甘えたい、わがままを言いたい」という子どもの気持ちの葛藤の間に溝ができてしまうのです。
本来あるべき姿を押し込められ、矯正された子どもは、結果的に強い心が育たず、心が折れやすくなり、対人関係につまずきが出てきます。独り立ちができなくなった子もさることながら、親としてはやるせないですね。。
子どもを想うがゆえの親の行動が、子どもを弱くする。。皮肉なものですが、これも事実なのです。
結局、何事もほどほどにということでしょうか。子どもの甘えやわがままを、親は理解し、認めてあげる。認められない状況でも、耳を傾けしっかりと聞いてやる。そういった姿勢が大切なのだということでしょう。
決して、子どもの言いなりになって好き勝手なことをさせる(または買い与える)ということではありません。
ほどほどに、ほどほどに・・。
園長 徳永悦子