ー広島市西区にある幼稚園です。己斐みどり幼稚園は小学校へのスムーズな移行を真剣に考えますー
|
こんなところです
|
こんな考えです
|
みなさんと一緒に
|
気になる子
|
(C) 2011 koimidorikindergarten |
学校評価・自己評価の結果、課題として「したいこと、してほしいことなど自分の気持ちを言葉で表現する力を養う」ことが挙げられました。これをどのように解決していくか、夏休み前から何度も職員会議を開き、
検討を重ねてきました。その結果、2学期から新しい企画「わくわくタイム」を取り入れることに決定しました。
簡単に説明すると、お帰りの会で、当日のお当番さんがみんなの前で一言お話する時間です。
ルールはシンプルです。
発表形態は、各学年に応じて少しずつ変えますが、発表者が前に立ち、「楽しかったできごと」「嬉しかったこと」などを、発表します。
そして、発表後はみんなで拍手をします。
これだけです。
話すテーマは先述の通りあらかじめ決められていますが、卒園するまでには自分の思いやしてほしいことなどをお話できるようになってほしいと願っています。
お話を聞く人は、「今日のお話は何かな?」と「わくわくタイム」になるかもしれませんが、お話をする人は、「どきどきタイム」になるかもしれません。
しかし、担任からの支援や友達からの声援をもらいながら、少しずつでも自分の思いを表現できるようになってほしいと願います。
そのことを期待しながら、決して無理のないように進めていきたいと思います。
そこで、保護者の皆様にお願いがあります。
お当番さんの日には、お話ができた、できなかったよりも、人前でお話をしたということを、しっかり褒めてあげていただきたいと思います。もしお子様から話をしてくれば、支離滅裂な内容でも「そうだったの。」「よかったね。」などと
聞いてあげてください。万が一、「うまくできなかった。」と言えば、「少しずつでいいよ。」「頑張ったんだからそれが素晴らしいと思うよ。」などと言ってあげてください。
子どもが「失敗をした」と思っていたら、「失敗は味の素」と言ってあげてください。
「失敗は成功のもと」ということわざがありますが、本園では冗談交じりに「失敗は味の素」といっています。
失敗することによってやり方を改めることができて、かえって成功へとつながるという意味と、失敗を乗り越えて味のある人になってほしいという思いを含めたことばとして使っています。
一度や二度の失敗も栄養に変え、くじない子どもになってほしい。そのためには、親や周囲の大人や仲間に認められ、褒められることで自信を持ち、自己肯定感の高い子になる必要があります。
こうして考えると、「わくわくタイム」の中で最も大切なのは、実は「お話の後にみんなで拍手を送る」というところなのです。
発表者がどんな発表でも、絶対にみんなで拍手を送ります。
そうすることで、たどたどしい発表でも、イヤイヤな発表でも、ほとんど「成功体験」になります。
大勢の前で発表し、自分の気持ちを言って、それが成功体験になれば、子どもたちは少しずつ自信をつけ、大勢の前で発表すること、自分の気持ちを言うことが快感になります。
そうなれば、あとはもう大丈夫。他の場面でもきっと自分の気持ちを堂々と言えるようになるでしょう。
成功体験を積み、(もちろん時には失敗体験も積みながら)自信をつけ、自己肯定感を高めていく中で、自分の思いやしてほしいことなども言えるようになるのだと思います。
園と家庭とで一緒になって子どもたちの成長を見守っていきましょう。
2学期もよろしくお願い致します。
園長 徳永悦子