ー広島市西区にある幼稚園です。己斐みどり幼稚園は小学校へのスムーズな移行を真剣に考えますー
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こんなところです
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こんな考えです
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みなさんと一緒に
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気になる子
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(C) 2011 koimidorikindergarten |
今月は、以前中国新聞の質問コーナーに掲載されていた記事を書きます。
質問
6歳の息子は親の言うことをすぐに聞きません。
着替えも、片付けも、歯磨きも。腹が立って大声で怒鳴ると、息子は大泣きをした後でようやく動き出します。「悪い子は怒られるんだ」と思わせる意味でも毎日きつく叱っていますが、問題はないでしょうか。
この質問に、広島大学病院小児科の梶梅あい子医師が、次のように答えておられました。
『怒鳴って親の言うことを聞かせるやり方は、そのうち通用しなくなると思います。息子さんは、すでにきつめに言ったくらいでは動いてくれませんよね。「きつめの声かけ」が日常化してしまったからです。大声で怒鳴るのも同じ
です。初めは効果があったとしても、回数を重ねるとそれが日常化し、効果は無くなるでしょう。
繰り返し怒鳴ると、子どもに負の暗示をかけることにもつながります。たとえば、いつも部屋を散らかす子どもに「また散らかして!何度言ったらわかるの!」などと大声を上げるとします。繰り返しそういわれる子どもは、「どうせ
自分は散らかすダメな子」と感じてしまいます。
息子さんが少しでも片付けができたら、「片付けができるようになったね」と、是非声をかけてあげてください。息子さんは「僕は片付けられるんだ」と感じ、「次も片付けよう」という意欲が湧きます。
もちろん、子育てでは叱ることが必要な場面もあります。その時は低いトーンで、やってはいけない理由も含め、ゆっくりと真剣に話をしてあげてください。
「腹が立って怒鳴る」ことと「教えるために叱る」ことの違いはここです。
子どもの個性や発達段階によっては、叱ることによる効果が乏しいケースがあります。
その場合は、叱る場面をより慎重に選ぶ必要があります。本人や周りの人にとって大変危険な行為をしているときなどです。
大人は、子どもができていないことばかり注目し、注意の声掛けが多くなりがちです。
でも、子どもが当たり前のことができている時こそ、注目してあげてほしいです。
「それでいいよ」と声をかけてあげれば、その子が「頑張り続けよう」と意欲を持つことにつながります。
怒鳴るよりもポジティブな声掛けで、子どもの良い変化を導き出したいものですね。』
以上、参考にしていただけたら嬉しいです。
我が子が立派な大人に成長することを願う気持ちは、どの親も同じです。
いつも親から叱られ、「自分はダメな子」と思わせないためにも、我々周りの大人が、子どもの対応に気を付けなければいけませんね。
園長 徳永悦子