平和学習の絵本の読み聞かせは、『まっ黒なおべんとう』。中学1年生のしげる君が主人公です。「どうして『まっ黒』なんかね?」題名を見た子ども達から、素朴な疑問がポロリと。
発表会の練習で使用中の為、久しぶりの多目的室。スクリーンが近く、鮮明ゆえ細かい部分まで見え、いつもより神妙な表情で見入っているのが印象的でした。
絵本に出てくる単語は、大人でも耳慣れない言葉が多く出てきます。「建物疎開」「赤紙」「女学生」など。物語上、意味が分かった方がいい単語については、読み始める前にかみ砕いて説明をしています。
読み聞かせ後、まっ黒になってしまったお弁当の気持ちになって、子ども達から言葉を引き出してみました。「対象人物の心を推察する能力(心の理論)」と言われるものですが、平和学習では、人ではなく物の気持ちになって考えてみました。
読み聞かせ後に必ず話をするのは「絵本を自分の手に取って見てみる」です。スクリーンで映し出されるものと違った色使いや、手に取ることで見えてくる細かな部分まで気付いてほしいから、です。
早速教室で広げてみる姿が。「原爆ドームだ!」「ここにあるのは何だろう・・・」子どもなりの目線や気付きがどんどん出てきます。次回は「ひばく電車」の読み聞かせを予定しています。